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嘉手納町長、陸上案を拒否 バイパス問題 議会で明言
【嘉手納】嘉手納町水釜の住宅地を通過する沖縄西海岸道路「嘉手納バイパス」陸上案について、宮城篤実町長は16日の町議会9月定例会一般質問で、「このバイパス問題は承知できない。受け入れることはできない、との結論に至った」と明言した。宮城町長が陸上案拒否を示すのは初めて。今月中に事業主体の南部国道事務所に町の方針を伝えることも明らかにした。
同案に対し、地元住民らは「住宅地を分断するもの」と反発し、立ち退きや通学・日常生活への支障、騒音や排ガス被害などへの懸念も広がっていた。
沖縄西海岸道路は、読谷村―糸満市間を延長約50キロで結び、1987年度から事業化。南部国道事務所は当初、読谷村渡具知から同町水釜の沿岸部を経て国道58号に至る海上案を示したが、2006年に同村古堅から比謝川河口、同町水釜の住宅地を通過する陸上案への変更を提示していた。
宮城町長が陸上案を拒否する意向を明言したことに対し、南部国道事務所は「答弁内容や町長の真意は把握できていないが、バイパスの必要性を地元や町に説明して理解を得たい。事業を進めたい方針に変わりはない」と述べ、陸上案にこだわらず、説明を続けていく考えを示した。
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